今日の話の要約は次のとおりです。
母が余命1年だと告げられた日、私はその事実に頭がいっぱいで、何もかもがうまくいかない気がしていた。でも、せめて母が生きているうちに、親子で思い出を作りたかった。私はそのために、母と一緒に旅行に行こうと決めた。
けれど、夫はその考えに反対だった。「そんなことは許さない。お前は俺の実家に帰省するべきだ」と言い放ち、さらに「もし旅行に行くなら離婚する」とまで言われた。
私は思わず言った。「わかった。離婚する。」
夫の言葉にはもう何も感じることができなかった。母との最後の時間を大切にすることが最優先だと思ったからだ。夫の強硬な態度にすぐに従うつもりはなかったし、もしそれが原因で離婚になっても構わなかった。
その後、私は母と一緒に、残された時間を大切に過ごすため、夢に見ていた場所に旅行へ行った。母は最初は辛そうだったけど、次第に笑顔を取り戻し、私たちはたくさんの思い出を作ることができた。
そして、1年後、母が亡くなり、私は深い悲しみに包まれていた。その時、突然元夫から連絡が来た。電話を取ると、彼は泣きながら言った。「あの時、無理を言ってすまなかった。どうしてもお前が実家に帰って欲しかったんだ。でも今、お前に後悔している。戻ってきてくれ。」
その言葉を聞いて、私は少し驚いた。母が亡くなった今、彼が泣きながら謝るのを見ても、何とも思えなかった。私はただ冷静に返事をした。「私たちの道はもう別々だよ。あなたにとっては、実家が大事だったんだろうけど、私は母を優先しただけ。今さら言っても遅いよ。」
そして、電話を切った後、私は深いため息をついた。あの時の選択は間違っていなかった。母と一緒に過ごした時間は何にも代えがたい宝物だ。夫との過去はもう振り返らない。人生には、何を大切にするかが一番重要だということを痛感した。
それから数ヶ月後、元夫が私に連絡を取ることはなくなり、私は新しい人生を歩み始めた。そして、あの選択が正しかったと心から感じることができた。
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